☆しあわせセラピー☆
世の中って、本当に簡単なんだよ。
利害関係のない人を褒める。
二度と行かないそば屋とか、あるじゃない。そういう人を褒める。
そうするとそれがクセになる。
利害関係のない人に言うぐらいだから、取引先に行っても、「部長はいつもおしゃれだね」とか、褒めるのがクセになっちゃうんだよね。
みんな勘違いしてるよね。
田んぼも山の上に作るほうがたいへんだと思ってる。
平らなところから耕していって、平らなところがなくなっちゃったから、山のほうを段々畑にしたと思ってる。
違うんだよ。山から耕していったんだよ。
平地を田んぼにすると、水路をひかなくちゃいけない。
大雨が降ったとき流されないように堤防も作らなくちゃいけない。
ものすごくたいへんなんだよ。
ところが山の上だったら、水を上から流せばいい。
利害関係のない人から褒めるのは、それと同じなの。
ふつうは利害関係のある人を褒めようとするけど、それはものすごく高度なワザなの。
だって、利害関係のある人だけ褒めていたら、周りの人に「こいつはおべっか使いだ」と思われる。
そう思われたら終わりなんだよ。
だけど、会う人、会う人に、「こんにちは」と言っている人は、「あの人は、だれにでも公平なんだ」と思われる。
利害関係のある人は最後でいいの。
それから、人は褒めたくないのに、自分のことは褒めてほしいと思うよね。
だけど、誉めてもらうのは本当にたいへんなの。
オリンピックで金メダルをとった人のことは忘れないけど、3位や4位の選手のことは、けっこう忘れちゃうよね。
世界の3位でもそうなんだから、ふつうの人が褒めてもらおうと思っても、至難のワザなんだよ。
でも、人を褒めるのはかんたんだよね。
しかも、人を褒めると、「あの人、いい人よ」と絶対言ってくれる。
褒めると気持ちがいいしね。
だから、幸せになるのは簡単なんだ。
人を褒める。
まんべんなくやさしくする。
それだけなんだ。
宇野信行 著
『斎藤一人 黄金の鎖』より
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