
☆しあわせセラピー☆
【自分のために、自分も人もゆるそう】
人間は感性豊かで、それがプラスに働く面もたくさんありますが、憎しみや恨みといった、悪いほうに向いてしまうこともあるんだよね。
憎しみや恨みは、人をどこまでも苦しめます。
憎めば憎むほど、恨めば恨むほど、どんどんつらくなっていく。
ゆるせない気持ちって、心に毒の種をまくようなもの。
毒の芽が出て、成長して、大木になって、花が咲いてまた種をまかれる・・・・
ということを繰り返せば、苦しみがどこまでも大きく、深くなっていくのがわかると思います。
だから、誰かをゆるせないと思ってしまったときは、一刻も早くそれを浄化したほうがいい。
アメリカの研究結果で、こんなデータがあるそうです。
人を憎み、相手の不幸を願う人は、体内でストレス物質が増え、免疫力を低下させたり、認知機能に問題を引き起こしたりする。
それに対し、相手の幸せを願った人は、幸福感が得られるような物質が増す。
心の問題だけでなく、科学的にも、憎しみや恨みが人に悪い影響を与えることが証明されているんです。
とはいえ、どうしてもゆるせない相手をゆるすのは難しいと思います。
ひどいことをされた場合は特に、割り切ることなんてできないよね。
ただ、ゆるすというのは、相手のしたことを水に流すとか、なかったことにするとか、そんな意味じゃないんです。
矛盾するようだけど、ゆるせない気持ちはそのままでいい。
人を憎んでいる自分 を、まずゆるすんだよ。
誰かを憎む自分でもいい、そのままでいいんだってゆるす。
心は、「そんな感情を持ってはいけない」と否定されると、余計に反発して憎しみを募らせます。
でも「そのままでいいよ」とゆるされたら、頑なだった心がほどける。
ゆるせない気持ちがそこにあっても、だんだん、憎しみに振り回されなくなってくるんです。
それとね、自分では「あの人がゆるせない」と思っていても、心の深層まで探っていくと、じつは誰よりも自分がゆるせないでいることがある。
だから、まず自分のぜんぶを、そのままでいいとゆるすことが大事なんです。
人を憎む自分、いじけている自分、暗い自分・・・・
自分をゆるせない背景にはいろいろあると思うけど、それをぜんぶゆるしてあげな。
どんな自分も、神様と同じ価値があるんだよって。
なんでも急に変わることはないけど、自分で自分に「そのままでいい」「どんな自分もゆるします」と声をかけ続けると、人は本当に、不完全な自分でもいいと思えるようになります。
そのときにやっと、人のことも自然とゆるせるようになるんだよね。
自分だって不完全な人間なんだから、相手にも未熟なところがあるのは当たり前。
やられたことはゆるせないけど、もうかかわるのはやめて、自分を大事にしよう。
嫌なやつに気を取られないで、楽しい道に進もう。
そうすると、周りの言動にいちいち振り回されなくなるよ。
斎藤一人 著
『自分を生きる極意』より
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