☆しあわせセラピー☆
夢は大きいほうがいい、とよく言われますが、私は必ずしもそうは思いません。
自分に自信がない人ほど、大きな夢を持ちたがる傾向がある。
別に大きな夢を持っちゃいけない、と言っているわけではないんですよ。
本気かどうかが問題なんです。
たとえば「日本一のお金持ちになりたい」と本気で思っているならいい。
なれないわけじゃありません。
「日本一のお金持ち」は日本に1人、絶対にいるわけだから、あなたがなれないわけはない。
もし1位になれなくても「日本2位のお金持ち」になれたら大したもんだ。3位だってすごい。
本気で思うなら、そこを目指せばいい。
でも往々にして、本気で思っているんじゃなくて、世間がどう思うかに反応して、大きな夢をぶちあげていることがあるんです。
あるいは親の夢とか、先生の夢とか、人の夢とか。
偽札がどこに行っても使えないのと同じで、偽物の夢にはどこまでいっても夢をかなえたという達成感がありません。
だってそれはあなたの夢じゃないんだから、あなたの夢は永遠にかなわない。
かりに偽物の夢がかなったとしても、あなたは幸せにはなれません。
もう亡くなってしまいましたが、一代で大きなスーパーをつくった立派な事業家がいました。
彼は社長をやめるとき
「幸せだと思ったことは1日もありませんでした」と言ったんです。びっくりしましたね。
事業を興して、会社を大きくして、上場会社にして、日本一のスーパーにして・・・とがんばってきたけど、それはその人の夢ではなかった。
ただ世間の夢に応えただけだったんです。
私に言わせれば、
世間の夢は世間がかなえればいい。
世間の代わりに自分がやる必要はないんです。
私は私の夢をかなえるだけで楽しい。
あなたははあなたの夢をかなえれば楽しい。
だから夢は大きくても小さくてもどちらでもいいんです。あなたが本気で思っているなら。
ちなみに私の子どものころの夢は駄菓子屋さんになることでした。
なぜって、駄菓子屋さんのおばさんが本当に幸せそうに見えたから。
その店に行くと、自分たちまで幸せになれた。
それで少し大きくなって色気づいてきたら、今度はお風呂屋さんになりたかった。
毎日、女の人の裸を見ながらお金がもらえるなんて、こんなありがたいことはないと思って(笑)
言っている意味がわかりますか?
夢なんて、どんどん変わっていいし、くだらない夢でもいい。
でもその夢は世間や親や人の価値観で押しつけられたものではなく、自分が本気で思う夢だということが大切なんです。
思う力がその人のエネルギーになります。
そして自分が心の底からわきあがるように、「その夢をかなえたい」と思うなら、夢は絶対かないます。
だって、この宇宙は「できないこと」は「本気で思わない」ようになっているんだから。
あなたが「世界一周したい」と思ったら、貯金するとか、アルバイトをするとか、とりあえず韓国に行ってみるとか、できるところから行動すればいい。
結果として世界一周できなかったとしても、そこに向かって行動していくときに、あなたの夢が達成したとき得られるような何かが得られるようになっているんです。
本気の人に、神様は優しいんだね。
斎藤一人 著
『変な人が書いた人生の哲学』より
コメント