☆しあわせセラピー☆
以前、私の知り合いのお金持ちのところへ、若者が勉強をしにきていたことがありました。
知り合いは最初、若者に「お金持ちになれるよ」「なれるよ」って励ましていたらしいのですが、あるとき、ふと思ったことがあって、「お金持ちになる前に、カノジョ、つくればいいじゃん」と言ったそうです。
そしたら、その若者がすごく喜んだ。
なぜ喜んだのかというと、お金持ちになりたい理由が「カノジョがほしいから」なんですよ。
「カノジョつくればいいよ」と言われて喜んだということは、当人にとってそれが「できそうなこと」だったんでしょうね。
何を言いたいのかというと、夢を思い描くのはいいことなんですよ。
ただ、何をするのでも、「今、自分ができること」からスタートするしかない。
「今、自分が大切にできるもの」を大切にするしかないのです。
たとえば、いくらベンツに乗りたくても、予算が足りなければ国産車にするとか、自分の手が届く範囲というのがあるでしょ?
国産車だって努力がいるんだよ。
買うのにも、それを維持するのにもお金がいるんだから。でしょ?
それを、「あの人がベンツに乗っていたから」とか、「国産車なんかじゃ嫌だ」と言ってるだけでは何もはじまらないの。
それより、国産車を買える人間になることです。
今できる努力をするんです。
カノジョがほしいのならば、「顔はこうで、外見がこうで」とか注文をつける前に、まず自分が魅力的な人間になることです。
そして、カノジョができたら、その人を大事にするんです。
すべてのものは“今ここ”からはじまる、と言いたいのです。
一階を建てていないのに、いきなり二階を建てるなんて、荒唐無稽なことは無理なんです。
斎藤一人 柴村恵美子 著
『人は死んでも生き続ける』より
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