☆しあわせセラピー☆
親子の確執というのは、ずっと昔から人を悩ませてきた問題です。
私もよく、「ウチの親との問題をどうやってクリアしたらいいでしょう」という質問をいただきます。
人生というのは、最初は親に産んでもらって面倒をみてもらわなきゃなりません。
でも、ある程度、育ってきちゃえば、もう、こっちのものなんですよ。
今、自分が幸せかどうかは、自分が決められるんです。
わかりますか?
幸せかどうかは自分の問題であって、あの親は関係ないのです。
まず、このことを頭に入れてください。
そして、今、自分が幸せに過ごせる場所で、何がなんでも自分を大切にする、ということを覚えるのです。
やっているうちに、本当に不思議なのですが、あの親はあの親のままでいいや、って思えるようになるときが必ずやってきます。
そのときは、今までと違った、ちょっと不思議な感覚で親を見ているんです。
何と言ったらいいのかな? カメラで被写体をとらえるときに、かぶりついて寄って見ていたのをやめて、少し離れたところからカメラを構えたような感覚。
寄って見ていたのが一転、引いて見ている自分に気づいたときに、なぜか「あの親は、あの親のままでいいんだ」と思っちゃってる自分に、自分自身ビックリするんですけれど (笑)
親がこう変わってくれたらいい、ああなってくれたらと、あんなに切望して、かなわなくて、どうにもできない運命に悪態をついたことがあった自分が、
「親が変わろうが、変わるまいが、どうだっていい」
という感覚になっている。
そのときは、もうすでに親のことはゆるせているのです。
だから、親でも何でもそうなんだけどね、どうしても嫌いな人がいたら、相手のことをちょっと引いて見て、「あの人はああいう性格なんだ」と思えたらいいんです。
そうやって、相手のことをちょっと引いて見てるだけじゃなくてね、その人と距離をとってつきあうといいですよ。
それが「ゆるした」ことになるからね。
わかるかな?
仲よくするのが「ゆるす」ということではないんですよ。
ゆるせないのはね、ずっと、その嫌な人と一緒にいるからなんです。
新幹線でも、自転車でも、まともに真正面からぶつかったらケガをしますよ。
それより、自分がちょっとよけてあげればいいの。
ほんのちょっと、よけてあげれば、自分には「そよ風が吹いた」ぐらいの影響しかない (笑)
そうやって自分が幸せな気持ちで過ごせる時間と空間を確保した状態で、自分を大切にすることを一生懸命覚えたらいいんです。
それをしているうちに、相手のことをゆるしている自分に気づくときが必ずきます。
相手にこうなってほしい、ああなってくれたらーーーと、心は相手のことをぎゅっとつかんじゃっていたのが、少しゆるまった状態で相手を見たときに、別に相手が変わらなくてもよくなっちゃう。
不思議だけどね、人って、そういうふうにできてるんですよ。
斎藤一人 舛岡はなゑ 著
『悩みはなくせる』より
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